広告の視点の置きどころは、通常は、「店の視点」。

通常、商品ポスターは、キャッチコピー、商品名、商品写真、商品説明などを素材にしてデザインします。
ある和菓子店に私どもが提案したゼリーを告知するポスターは「泣きながらゼリーを食べる夜もある」というキャッチコピーとゼリーを食べている女性のイラストのみのデザインで、商品写真や商品説明もありません。

その和菓子店の担当者は、このデザインを見るなり「なぜ、こういうデザインにしたんだ?」と、憮然とした表情。

私は、「普通のポスターは、お客様の印象には残りません。『こういうことってあるよね』と女性に共感いただくポスターが必要だと思いました」と説明しました。
担当者は最後まで、難色を示しましたが、販売の女性スタッフの方々の賛成で、デザインは採用されました。

広告の視点の置きどころは、通常は、「店の視点」。
つまり「お店の言いたいこと」がほとんどです。
しかし、このポスターは、発想を転換して「お客様の視点」をベースにしています。

私どもは、広告というのは「お客さまに共感いただくこと」だと思っています。